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衝撃と共に幕を開けた第一部から4ヶ月、映画『ベルセルク』はその真髄へと到達する。青春が去り、救いがたきダークファンタジーがここから始まる--。

--黄金時代篇II ドルドレイ攻略--

「決して他人の夢にすがったりしない。自分の生きる理由は自らが定める。私にとって友とはそんな”対等の者"だと思っています」

鷹の団入団から3年、グリフィスの夢をともに追うことを使命としてきたガッツにとって、グリフィスの口からこぼれたその言葉は衝撃だった。自分はグリフィスにとってどんな存在なのか、グリフィスは自分にとってどんな存在なのか。激しく葛藤するガッツをよそに、ミッドランド王国と敵国チューダー帝国との百年戦争が最終決戦に突入する。鷹の団飛躍の好機とみたグリフィスは国王に鷹の団だけで出陣することを進言。敵3万、味方5千という誰もが無謀と確信した戦いは、しかしグリフィスの作戦によって奇跡のような勝利を収める。そして、歓喜に湧く王国に凱旋した鷹の団は最高位の軍へと昇格し、千人長全員に騎士の称号と爵位が与えられる。流れ者の傭兵集団が一国の英雄になった瞬間だった。華やかな光の中で、ガッツは独り鷹の団を離れる。彼の夢に埋もれるわけにはいかない--ガッツはそう決意したのだ。だが、そこにグリフィスが立ちはだかり、剣を抜く。「あの時言ったはずだ。お前は俺のものだとな」。ガッツもまたそれに応え、剣を抜く。「笑って、じゃあなってわけにはいかねえのか」。ガッツ入団のあの日のように再び交錯した二本の剣が切り裂いたのは、彼らにとって最も輝かしき日々だった。栄光を極めた「鷹の団」もその春を終えようとしていた--。

エモーショナルなソードアクション

ガッツの剣戟の真骨頂がパワフルに発揮される「百人斬り」では、これまで以上にハードなソードアクションを展開。そこにはいないグリフィスの言葉を反芻しながら己の心に斬り込むように大剣が振られ、せつないほどにエモーショナルだ。また、城塞ドルドレイを落とすためグリフィスとガッツを筆頭に鷹の団が3万に及ぶチューダーの大軍勢に突撃していく騎馬戦のスケール感も大きな見どころのひとつとなっている。

栄光の「鷹の団」黄金時代

ガッツを切り込み隊長に戦果を重ね、「鷹の団」は異例の出世を繰り返す。パレードや舞踏会でまばゆい光に包まれ、ミッドランド中の誰もが焦がれる英雄となる。そして、ついに鷹の団は王国軍の最高位・白鳳騎士団に。千人長全員に騎士の称号と爵位が与えられ、ガッツ、キャスカ、コルカスやジュドーらが揃って貴族となるのだった。ここに描かれるのは彼らの最も輝かしい瞬間、まさに黄金時代である。

鮮烈に映し出されるエロスとタナトス

生きとし生けるものの命の灯火を揺らめかせる戦いの日々は、エロスとタナトスに裏打ちされた人間の本能を鮮烈にあぶり出す。本作では、抗うことのできない破滅への衝動として、グリフィスを導くシャルロットとのセックスシーンも避けることなく濃密に丁寧に描写。全国規模で公開される劇場版アニメーションとしては未踏の領域に踏み込んだ、美しく悲しい官能的な名シーンとなっている。

さらば、グリフィス--白き鷹、堕ちる。

ガッツとグリフィスというふたりの男がついに道を分かつ。この転機がグリフィスの心に大きな動揺をもたらし、すべてを狂わせた。気高く冷静沈着な策士であったはずのグリフィスが破滅的な衝動にかられ、痛ましいほどに傷つき涙を流す姿は観る者の心を打つ。そして、王家への反逆罪を侵したことにより捕らえられたグリフィスは、激しい拷問にかけられる。もう、飛ぶことはないのか--?

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